プロジェクト詳細

まちの山小屋‐登山愛好家の暮らしの拠点‐

renoveru
マンションリノベーション / 東京都

INFO

築年数:27年

面積:64.37m²

居住者:一人暮らし

費用:1350万円

築19年の郊外に立つマンション最上階の角部屋一室。 周辺は住宅街のため静かで高い建物が無いため、風通しと日当たりは抜群でした。しかし、65㎡に対して3LDKと細かく仕切られた間取りだったため、十分に部屋のポテンシャルを引き出せずにいました。 また、現在は高さのある勾配天井ですが、もともとは天井が貼られ、ふさがれていました。内覧時に点検口を覗いて、天井裏に大きな空間が広がっていることが明らかになりました。開放感のある広い勾配天井が決め手となり、そのまま山小屋のインスピレーションにつながりました。

コロナ以前は毎年登山でカナダを訪れていたお施主様。コロナ禍でカナダ登山が叶わなくなった中、暮らしの中に楽しみをつくるべく住まいづくりをスタートしました。 最上階かつ勾配天井という空間ボリュームを活かし、住戸の中心に登山の雰囲気をいつでも感じることが出来るような「山小屋」を提案しました。 コンクリートに囲まれた空間に、木材を素地のまま使用した小屋を建て、寝室+ロフト空間に。ほんのりと木の香りが漂い、桁が現しになった天井を眺めながら眠りにつくひと時は、まるでカナダの山小屋にいる気分。 ザックが掛かっている壁の反対側はウォークインクローゼットとなっていて、土間に山道具を並べて手入れをしたり、パッキングできるような動線に。この時間が山への期待を膨らませてくれます。 また、土間のスペースは手持ちのテント幅に合わせて設定し、いつでも土間キャンプが出来る仕様で、登山仲間も寝袋を持って訪れてくるそうです。 外の光を柔らかく感じることが出来る障子や引き戸など、日本古来の和の要素に、北欧のインテリアテイストを取り入れることによって、心地よい空間が実現しました。 登山家にとって大事な拠点となる「山小屋」のような、日常生活の寛ぎと楽しみの拠点ができました。